来年度年金額アップはあろ得るか?

年金はもらい始めてからも額が増えることがあるが、最近は増えていない。

実は1999年に前年比0.6%引き上げられたのを最後に、2000年以降は一度も増額改定されたことがない。

物価が上がった分だけ年金額を増額する「物価スライド」があった04年改正の前の時期は、デフレで物価が上がらなかったのが理由。
物価が下がったため減額改定されたのは、3度ある。

06年は物価が0.3%上がっているのに翌年度は据え置きだった。

04年改正から賃金も勘案されるようになった。

06年は賃金の変動率がマイナスだったから、引き上げられなかった。

物価が上がった分すべてが年金額に反映されるわけではない。

今のルールは「マクロ経済スライド」という。

物価上昇率から、平均余命の伸び(0.3%)に、保険料を納める現役世代の加入者の減少率(直近
3年間の平均)を加えた一定率を差し引いた分しか年金額は増えない仕組みだ。

今年、物価が1%上がっても、年金額は1%増えるわけじゃない。

実は2000〜02年度は物価が下がり、減額改定すべき時に、政治判断で特別に法律を作って、3年連続で据え置きにした。そんな経緯があって、今の年金額は、1.7%分特例加算されている。

物価が上がった場合、まずその解消が先となる決まりもある。

来年度年金が増えるには、結局物価はどれくらい上がればいいのか?


2.6%以上が必要。


今のままならまた据え置きの可能穫は十分ある。
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年金額の調整

将来の人口構成を考えると、支え手が減り、支えられる人が増えていく。

そんな中での2004年改正では、将来の保険料に上限が設けられた。

基礎年金の国庫負負担割合を、3分の1から2分の1に引き上げることにした。

その分だけ保険料負担を抑えられるということ。

必要な財源のメドがいまだ立っていないのが気がかりだ。

現在100兆円規模の積立金を、少子化の進行や経済状況の変化などで財源不足になった時に柔軟に使えるようにした。

そもそも何のために積み立ててきたのかと言うと、少子高齢化が進んでも、積立金の運用収入を使って制度が永久に持続するようにするためだ。

でも、制度改正で、永久ではなく100年後に帳尻が合っていればいいという方針に変えたので、積立金でやりくりできるようにした。

そんな先のことまで考えて積み立ててきたが、積立金を取り崩しても心配はないのであろうか。

100年程度ということは、すでに生まれている世代が年金受給を終えるころまでは大丈夫。

受け取り額は、長寿化に応じて調整されるようなる。

以前は物価や賃金の変化をそのまま反映させていたけど、改正により、被保険者や寿命の変化も考慮することにした。

被保険者が減って寿命が伸びれぱ、年金額はその分、抑えられることになる。

要は、高齢世代にも痛みを分かち合ってもらおうこいうことだ。

ただ、給付水準は際限なく下がるわけではなく、現役世代の平均収入の50%を上回ることが前提となっている。
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「2004年改正」の再検証

給付と負担のあり方を抜本的に見直したという点で、大きな意義があった。

改正する前は、給付の水準を決めてから、それに必要な保険料負担を決めていた。

それを、まず保険料負担の上限を決めて、その範囲内で給付水準を調整するように改めた。

以前は給付水準が先にありきだったという驚きがある。

保険料を払う現役世代が少子化で減っていくことは、分かっていたはずであるのにである。


ところで、保険料はいつ、どのくらいまで引き上げられるか。

今の厚生年金の保険料率は、労使折半で約15%。


保険料率は小刻みに上げられていって、2017年に上限の18.3%まで引き上げられることになる。

17年以降の水準は変わらない。

現役世代や企業の負担感、消費への影響を考えれば、保険料が際限なく上がるよりは、上限があることの方がよい。


18%って高いか?

単純に比較できないが、諸外国を見ると決して高いとは言えない。

イギリス、スウェーデン、ドイツでは、保険料率は既に20%前後だ。

給料が増えるかどうか分からないのに、保険料だけは確実に上がっていくのは厳しい。

保険料だけでなく、税金とか他の財源も使って、少しでも負担感を軽くすべきではないか。

04年改正では、その点についても一定の道筋をつけている。

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